公共工事の元請け施工業者となるメリット
公共工事の元請け施工業者になるには様々な手続きをしなければならず手間や費用がかかりますが下記の表のように様々なメリットがございます。手続きは行政書士にお任せいただければすべて代行いたしますので公共工事1,2をご覧になりご検討ください。
公共工事の元請け施工業者となるメリット |
1 |
比較的に大規模な工事の経験をつむことができる |
2 |
公共工事の施工実績が民間施主や金融機関の信用になる |
3 |
工事代金が現金で支払われ、貸し倒れがない |
4 |
工事によっては建設業保証会社から前受け金を受けることができる |
5 |
受注のための交際費を支払ってはならず、経費を節約できる |
6 |
民間と比較して不況時に安定した発注量が期待できる |
小規模建設業者の公共工事参加
小規模な建設業者が公共工事に参加する方法としては公共工事の受注を得た元請け業者の下請けとして工事に参加する方法があります。また小規模な業者であっても入札に参加して公共工事の元請け施工業者となることも可能です。公平な行政のため大きな公共工事でも分割して小規模建設業者が参加しやすいようにしたり、地方経済の活性化のため状規模の地元業者が優遇されたり、一括下請け防止のため施工能力のある小規模業者に直接公共工事を発注しようとする動きがあるためです。
経審とは
経審とは建設業者が公共工事の受注のために必要な手続きで有ります。公共工事の施工業者となるためにはいろいろな手続きを経なければならず、量が多いので2回に分けてご説明いたします。この板では経審とその前提として必要な経営状況分析申請、決算変更届についてご説明いたします。
公共工事の元請け施工業者となるために必要な手続き一覧
公共工事の受注を受けるためには毎年税務申告していることと、建設業の許可を得て毎年決算変更届を提出していることが前提として必要です。さらに毎年、経営状況分析申請と経営事項審査請求の手続きを行い2年におきに入札参加資格申請をあらかじめ済ませておかなければなりません。これらの手続きをすべて終えておいてはじめて入札に参加できます。めでたく公共工事の受注を受けたらコリンズ登録というものをしなければなりません。
公共工事に参入するのに必要な手続き一覧 |
1 番目 |
税務申告 |
毎年税務署に決算日から2 OR 3ケ月以内 |
2番目 |
経営状況分析申請 |
毎年決算変更届、経営事項審査請求をする前に済ませておく。申請後1週間で結果通知がきます。 |
3番目 |
決算変更届 |
毎年北海道の各振興局に決算日から4ケ月以内。建設業管理会計に対応した決算書等を作成しなければなりません。 |
4番目 |
経営事項審査請求 |
有効期間が途切れないようにするため毎年決算日から6ケ月以内に審査請求するべきです。審査請求後約1ケ月で結果通知書が届きます。 |
5番目 |
入札資格参加申請 |
北海道の各自治体(各振興局や各市町村)に2年おきに入札業者である旨の届出をします。定期申請(2年おきに1月〜2月上旬)と随時申請があります。 |
6番目 |
入札 |
上記の全ての手続きを終えておいてはじめて入札に参加できます。入札価格や経営事項審査の結果などの資料を参考に受注業者が決まります。徐々に書類での申請から電子申請に変わってきています。 |
7番目 |
コリンズ登録 |
入札をして受注業者となった場合にコリンズ登録という手続きをしなければなりません。 |
迅速性が要求される公共工事の受注を受けるための手続き
前項の公共工事に参入するのに必要な手続き一覧の表にも記載しましたが各手続きには期限がありましてそれを守らない場合は入札できる有効期間が途切れてしまう可能性があります。有効期間が切れている場合は入札ができなくなります。
また建設業者の経営業務管理者等の変更があった場合に速やかに道の各振興局や法務局に変更の手続きをしておかなければこれもまた入札に参加できませんので建設業者で何らかの変更があった場合行政書士等の専門家にに相談して変更が必要かどうか確認しておく必要がございます。
経営の良好性が要求される公共工事の受注を受けるための手続き
公共工事の受注を受けるためには迅速な手続きの遂行をする必要性とともに建設業者の経営が上手くいっているか否かが問われます。経営が上手くいっているか否かは決算変更届、経営状況分析申請、経営事項審査請求等の手続きで提出書類で判断されます。
少しでも経営が良好であることをアピールするため虚偽の事実を提出書類に記載することは建設業法違反となり罰則の適用があります。
決算変更届
許可を受けた建設業者は毎年決算変更届を道の各振興局に提出しなければなりませんが、経審を受ける場合には子の変更届を作成するに際し、いくつかの条件指定がされます。工事経歴書の書き方や消費税の扱い方などで条件指定がされますので、指定されたとおりに書類を作成しなければなりません。工事経歴書に記載した工事実績は経審のときに契約書や請求書などでチェックされますので嘘は書けません。
経営状況分析申請
経営状況分析申請の概要
建設業者の財政面の良好性のチェックのための資料として提出します。入札のときに他の入札申請業者との比較のために用いられます。
申請の提出先は民間の分析機関であり、書類を作成して提出する紙申請かパソコンを使い申請する電子申請のいずれかの方法で申請できます。但し電子申請のほうが早く手続きができ、手数料も安くできます。幣所は電子申請で行いますのでご依頼者様にとっては得です。
経営状況分析申請のチェック項目
工事を発注する自治体が一番困ることは公共工事の途中で工事を担当した建設業者が倒産してしまい工事が中断してしまうことです。そこで経営状況分析申請を入札希望業者にさせて財政面の良好性をチェックしています。審査項目は下記表に記載しましたが非常に分かりにくい専門用語で書かれています。建設業者が返済するのに困難なほどの借金をして金利の返済だけで四苦八苦しているのではないか、せっかく儲けたお金を無駄に使ってしまっていないか。売上額以上に工事費用を費やしていてでたらめな原価計算がされていないかなどがチェックされます。各項目ごとに点数や、配点がつけられランク付けをされます。
経営状況分析申請でのチェック項目 |
属性 |
記号 |
経営状況分析の指標 |
負債抵抗力指標 |
X1 |
純支払利息比率 |
X2 |
負債回転期間 |
収益性・効率性指標 |
X3 |
総資本売上総利益率 |
X4 |
売上高経常利益率 |
財務健全性指標 |
X5 |
自己資本対固定資産比率 |
X6 |
自己資本比率 |
絶対的力量指標 |
X7 |
営業キャッシュ・フロー |
X8 |
利益剰余金 |
経営事項審査請求
経営事項審査請求の概要
入札の際に建設業者の工事能力の良好性のチェックのための資料として提出します。入札のときに他の入札申請業者との比較のために用いられます。
経営事項審査請求のチェック項目
下記の項目ごとに点数をつけ、重要度に応じて配点を修正してからX1、X2、Y、Z、Wを足して合計点を出し、経審の結果通知書が道の振興局から送られてきます。この点数付けは入札の際の資料となります。自治体によっては経審の評価の他に入札資格参加申請の際に独自の評価資料を建設業者に要求し、入札の資料とするところもございます。
なお経審の評価点を上げようとして経審の提出書類に虚偽の事実を記載した場合は建設業法違反となりペナルティが科されることになりますので嘘はつけません。日頃から経審の点数を上げる方法を検討して対策を練らなければなりません。
経営事項審査請求でのチェック項目 (経営状況分析申請を含む) |
評点の記号 |
評価項目 |
配点 |
X1 |
完成工事高(業種別) |
2,309〜397 |
X2 |
自己資本額(★1) |
2,114〜361 |
平均利益額 |
2,447〜547 |
Y |
経営状況(前述の経営状況分析申請の合計X1〜X8) |
1,595〜0 |
Z |
技術職員数(業種別) |
2,335〜510 |
元請完成工事高(業種別) |
2,865〜241 |
W |
W |
その他の審査項目(下記のw1〜w9) |
1,919〜0 |
w1 |
労働福祉の状況(★2) |
450〜マイナス1,200 |
w2 |
建設業の営業継続の状況 |
600〜マイナス600 |
w3 |
防災活動への貢献の状況 |
150 |
w4 |
法令順守の状況 |
0〜マイナス300 |
w5 |
建設業の経理の状況 |
300〜0 |
w6 |
研究開発の状況 |
250〜0 |
w7 |
建設機械の保有状況 |
150〜0 |
w8 |
国際標準化機構が定めた規格による登録の状況 |
100〜0 |
w9 |
若年の技術者及び技能労働者の育成及び確保の状況 |
20〜0 |
(★1)の自己資本額とは決算書の貸借対照表の資産総額から負債総額を差し引いた純資産の合計額です。資本、利益準備金、繰り越し利益剰余金などの合計額です。
(★2)の労働福祉の状況は雇用保険や厚生年金に加入しているかどうかの審査です。法律上人を雇っている建設業者には加入義務がありますので、加入していなければマイナス点がつけられてしまいます。
経審の費用・報酬
期間限定 低額料金サービスの内容 |
1 業務依頼していただいた場合の相談料の無料化 |
2 石狩振興局内での移動の日当料金(出張代)の無料化 |
3 申請に必要な書類の取得についての取得代行報酬の無料化(例えば住民票代350円を負担していただければ取得代行報酬3000円はお客様に請求しません。) |
4 申請に費やした交通費・送料の5000円分まで無料のサービス |
建設業許可 経審関係 料金表 |
申請区分 |
国等に治める費用 |
弊所報酬(税別) |
合計料金(税込) |
経営状況分析申請 |
12,340円(★1)
|
27,000円
|
39,340円 |
経営規模等評価申請及び総合評定値請求申請(経審) |
11,000円+(Xー1)×2,500円(★2) |
54,000円 |
65,000円+(Xー1)×2,500円(★2) |
(★1)一般財団法人建設業情報管理センターの電子申請の費用です。紙で申請すれば13,880円かかります。
(★2)評価申請した建設業許可業種が1つの場合国へ支払う証紙代は11,000円。1業種追加ごとに2,500円が加算されます。例えば内装工事、管工事、屋根工事の3業種を申請すればX=3となりますので11000+(3−1)×2500=16000となりますので16000円の証紙が必要になります。
地域密着型サービスの内容 |
ご相談・書類の授受は当事務所以外でも、お客様の希望する場所(建設業者様の営業所・現場)へ無料でお伺いします。 |
業務時間は毎日9時から21時まで年中無休 |
平日夜、土日祝日もご相談(事前予約制)に応じます。 |
役所への書類提出期限が近くなった場合にご連絡いたします。 |
ご希望があれば税理士・司法書士・社労士の紹介・取次をしますので専門家を探す手間が省けます。 |